やっぱり電気は愛
|
前にも何度か紹介したデイヴィッド・ボダニスの「エレクトリックな科学革命」から
一部書き写します。(緑字の部分)
第11章 水の中の電気
『人間の目はスクリーンの画素が発光するのに反応して、厳かに少しずつ回転して前方を凝視するだろう。・・・・・目をしばたかせるとき、瞼が閉じた瞬間、瞳孔が広がって正面を向き、次に瞼が開いた瞬間、スクリーンからの電磁波が勢いよく瞳孔に流れ込む。
電磁波は、角膜の薄い層を通過する際に多少減速し、そのとき電磁波の最先端は、ほとんどまっ平な平面となるが、このような状態になった電磁波は、この段階ではまだ人間には感知されていない、スクリーンからの信号を、それを待ち受けている人間の内部へと運んでゆく。
角膜を通過した電磁波は、角膜と水晶体のあいだを満たしている房水という液体の中を進み、やがて、大きく開いた瞳孔への穴へと入る。このとき人間は、スクリーンの強い光を避けようとして目を細めるかも知れないが、人間の反射行動は速さ千分の数秒というゆっくりしたものなので、突進する電磁波の速さに対抗できるわけがない。電磁波はなんら問題なく瞳孔を通過する。』
このあとを簡単にまとめると、その後、水晶体は入ってきた電磁波を一段と収束させ後方の硝子体へ送る。電磁波の一部は途中でぶつかった有機分子と反応して消滅するけれど、大部分は障壁にあってもなんなく通過、直進。更に眼球を包んでいる最も内側の網膜も通過し、旅の終点、脳から突き出している視神経に到達。そして電磁波は、秒速30万キロメートルの速度をほとんど変えないで血管や細胞膜の中へと散らばる。そしてこのあと意外なことに、電流が流れ始める。
こんなことが書いてあって、やっぱり電気は愛だね。
人間の体内はびしょ濡れ状態なのに電気が流れるなんて。
なぜ水の中に電気が流れるのか。
私たちの体全体が電気で動いているなんて、
DNAさえも強力な電場で制御されているなんて、
普通はなかなか考えないよね。
22時31分
ただいま戻りました。
予定より帰りが遅くなったのでこの続きはまた書きます。
by mayufuru
| 2010-03-07 16:05